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2009年2月 5日 (木)

方面隊が消える?

ちょっと古い話ですが、軍事研究誌の昨年2008年10月号に、藤井久氏が書いた「登場するか陸上総隊」なる記事が載っていました。


戦闘部隊に関して、海自は自衛艦隊司令官、空自は航空総隊司令官という単一の指揮官が存在するのに対して、陸自では各方面隊司令官が横並びという状態を改めるべく、陸上総隊が登場するのではないか、という記事でした。


私の現役時にも、何度か耳にしたことのある話で、根も葉もない噂レベルの話ではありません。
日本の国土程度の広さでは、単一の指揮官では指揮しきらないというほど広くはないため、検討されることはもっともでしょう。
なにせ、上記記事では書かれていないものの、陸自の各方面隊司令官が横並びになっている本当の理由は、自衛隊創設当時、官僚がクーデターを警戒したからだという話もあるくらいです。


さて、ここからやっと本題です。
ブログタイトルに書いた方面隊は、藤井氏の記事で触れられている陸自方面隊の事ではありません。

となると、そう、空自の航空方面隊の事です。
バカなことを言うなと思う方もいらっしゃるでしょうが、全く可能性のない話ではないのです。


その理由は、一つには彼我共に航空機の能力(特に航続距離)が向上し、容易に方面隊の境界を越える事態が発生しやすくなった事。
第二に、新たに任務に加わった弾道ミサイル防衛では、方面隊による作戦運用が不可能なこと。
(目標が他国の領域にあるうちから対処を開始し、指揮下にある海自部隊を含め、全国の部隊を一元的に運用しないとまともに対処できない)

次に、上の内容とも関連しますが、JADGEをはじめとした指揮統制手段の能力向上により、総隊が直接指揮を執ることも可能になってきていることです。


方面隊の機能は、単に作戦運用に止まらないため、実際に方面隊が廃止されると諸々の問題が発生します。
ですが、今後それらの問題解決を計り、方面隊廃止の方向に行かないとも限りません。

実際、今後の(航空)自衛隊をどのような組織とするかという議論の中では、たびたび話題に上っていた話なのです。

今後、本当に方面隊が廃止される方向に行くかは分かりません。

ですが、予算が減少するなか、災害派遣や国際貢献と言った新任務が増えている状況を考えれば、より効率的な部隊運用でもある総隊による一元運用は、決して非現実的なプランではありません。


蛇足ですが、以前は逆に総隊無用論というものもありました。
それは、方面隊レベルで十分な部隊運用と練成ができるにも関わらず、総隊という結節は無駄ではないかというものです。言い方を変えると(方面隊からすると)、総隊は余計な口を挟むな!ということだったのですが、総隊の価値と存在感が高まったため、近年ではあまり聞かれません。

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