驚いた事、驚かなかった事
先日、現役自衛官時代に机を並べ、共に田母神元空将の下で幕僚として働いた方から、田母神元空将の応援をしてやって欲しいというお手紙を頂きました。
このブログでは、田母神元空将の論文問題を何度か取り上げて来ました。
その中で、田母神元空将に対する応援は、それなりにして来ましたし、世論の反応は注意深く見たきたつもりです。
その中で、驚きと共に感じた事は、田母神元空将は、私が応援する必要はないのではないか、という事です。
私なんかが微々たる応援などしなくても、それほど叩かれてはいないし、支持する声もかなりあるように感じました。
特に驚かされた事は、おそらく最も一般の方の反応に近いであろうテレビの反応です。政治バラエティーと言える番組では、何度か田母神元空将の件が取り上げられましたし、ご本人も出演されてました。
それらの中で、田母神元空将は驚くほど好意的に取り上げられていましたし、明確に支持するコメンテーターの方も多かった事は、正直言って驚きでした。
保守を自認する私が驚くんですから、革新系の方は衝撃を受けられたでしょう。
もちろん批判的な主張はいくらでもありますが、それについては、驚きは感じません。
新聞なぞはこぞって批判していますが、十分に予想されたことです。
(中国の潜水艦についての情報を新聞記者に伝えた事件の事もあり、自衛官が発言することについては、擁護する姿勢を示すかと思われた読売新聞までが批判的だったことは、少々驚きでした。)
逆に、世間一般では結構驚きをもって迎えられていたものの、私自身は驚かなかった事は、諸外国の反応です。
特にアジア諸国から相当に叩かれる、という予想が随分とありましたが、実際には殊更騒ぎにはなりませんでした。
その理由は、更迭が決まっていたということもあるでしょうが、最大の理由は、どこの国でも、国を守る軍人が愛国的であることは当たり前だからでしょう。
我々日本人でも、中国の抗日戦争記念日などで、一般市民が騒いでいれば違和感を感じても、軍がパレードを行っても誰も気にしない事と同じではないでしょうか。
今回の田母神元空将の論文問題は、日本の愛国心などについての歴史の中では、実はエポックメイキングな事象だったのかも知れません。
10年後に、今回の件がどう評価されるのか、興味深い所です。
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