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2008年12月11日 (木)

シビリアンコントロールを逸脱していない (田母神元空将論文問題)

田母神元空将がシビリアンコントロールを逸脱していたとする主張があります。
ですが、私はそうは思いません。


田母神空将は、自身の歴史認識がどうあれ、求められた職責は果たしてきています。

以前の記事でも書きましたが、田母神元空将は、アメリカに対して反感を持ちつつも、MDを中心として「協同」を進める方向で努力されていました。
(現在の安保条約の解釈と、集団的自衛権行使の観点から、防衛省自衛隊では、日米に関しては「共同」とは言われても「協同」と言われることは決してありません。ですが、MDについては再三書いている通り、実質的に「協同」状態にあります。)
田母神元空将は、自衛隊よりも、政府主導で行われたMDの推進を、自分の感情は排して推進していた訳です。


論文の発表自体が、シビリアンコントロールの逸脱だとする意見もありますが、それは言いすぎだと思います。
発表に至る手続き的問題(事前の許可)と内容が村山談話に反する見解であるとは言え、直接職務に関係のない歴史認識を披露したことをシビリアンコントロールの逸脱とするなら、逆に自衛官には歴史認識を含む思想教育が必要だと言うことになります。
これからは、服務の宣誓だけでなく、村山談話支持の宣誓でもしろと言うつもりでしょうか。


おまけに、政府見解と異なる見解の発表が問題だというなら、田母神元空将が同じ論文中に記述した集団的自衛権に関係する下りの方が余程問題となるはずです。
集団的自衛権についての法解釈は、内閣法制局がまとめた法解釈なわけですから、田母神元空将の論文を問題視するならば、むしろこの点において問題とされなければおかしいはずです。


また、自衛隊のイラク派遣に対して、名古屋高裁が一部違憲判決を下し、これに対して田母神元空将が「そんなの関係ねえ」という発言したことに関しても、2つの点からシビリアンコントロール上でも問題はありません。(発言が高級幹部として品がないという批判はその通りでしょうが。)
第一に、まだ2審が終了しただけで、判決は確定していないため、判決に強制力は発生していない。
第二に、判決中、違憲であるとした部分は傍論の中で述べられている。
傍論とは、判決理由にはならないが、こういう考え方もあるということを示した部分であり、この時の判決自体は、派遣をやめる必要はないとしていました。判決理由も、当然にやめる必要がない理由を述べています。
まさに「そんなの関係ねえ」という通りだった訳です。
この点をちゃんと報道している報道機関がほとんど無いことは、日本の報道機関の異常性を示すモノだと言わざるを得ないと思っています。


しかし、政府とすれば、政府見解とことなる認識をどうどうと発表する姿勢をもって、シビリアンコントロールから逸脱しそうな危険人物と判断することは、致し方ないことだと思っています。
田母神元空将は、更迭に際して浜田防衛大臣が「これこそ文民統制だ」と言った通り、シビリアンコントロールによって解任された訳です。

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