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2008年12月 7日 (日)

田母神元空将の人望と指揮官型 (田母神元空将論文問題)

田母神元空将の更迭問題が発生した以後、ネットでは自衛隊関係者による田母神元空将擁護の書き込みがかなりの数ありました。


個人的な心情を書かせてもらえば、わたし自身も田母神元空将を擁護したいとさえ思っています。
それは、田母神元空将が部下に慕われる方だったからに他ならなりません。


文芸春秋11月20号でも、田母神元空将に批判的な論調の記事を書きながらも、記者から好かれていた事が書かれています。


なお、「お前は田母神元空将のことを知っているのかよ」という感想を持たれる方がいると思うので、今のうちに申し述べておきますが、私は某部隊の司令部において、幕僚の一人として、直接に仕えさせて頂いた経験があります。


自衛隊では、広義の指揮は、狭義の指揮、統御、管理の3つに分類されます。
狭義の指揮は、純粋に命令を与えて部下の行動を律するというもの。

統御は、部下のやる気を起こさせ、部隊を行動させていくというもの。

管理は、人事管理など、部隊を組織的に行動させるための調整を行うものです。
実際に部隊を指揮する指揮官は、この3つの全ての要素において部下を指揮している訳ですが、それぞれの指揮官のパーソナリティや部隊の規模などによって重点は違ってきます。


田母神空将は、この3つの指揮の分類で言えば、統御に優れた指揮官でした。
論文が問題となった以降でも、新聞紙上で「朴訥とした中にもユーモアを交えた語り口には定評がある」と表現されたように、司令官の訓示など、隊員として、ともすれば「かったりい」というような印象を抱くものでも、田母神空将の訓示は聞いているものを引き付け、「この指揮官ならば」と思わせるものがありました。

また、幕僚が起案した命令等の文書指導においても、狭義の指揮タイプなら事細かに注意し修正させるところですが、田母神空将の場合は、大筋が合っていれば、あとの細部は幕僚に任せるといったスタンスで、任された幕僚が意欲的に業務に取り組めるよう仕向けることがうまい方でした。


また、今回の論文や東京大学での講演などでもその片鱗が見られますが、田母神空将は、「ヒラメ」(上のご機嫌ばかり見る)とは対極にあり、首を切られても構わないという姿勢で上に臨んでいたため、部下としては非常に心強い方でした。


そして、この統御型指揮官だからこそ、自分の国の正当性といった隊員の士気に影響しそうな問題について、強いお考えを持っていたのだろうと思います。
(私自身は、現在の自衛隊が正当ならば、過去の正当性はどうでも良いと思っている為、田母神元空将とは考えが異なります。)

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コメント

1 ■初めまして!
この度はトラックバック、誠に有難う御座います。
私の様な拙いブロガーの記事にトラバして下さった事、感謝申し上げます。
私、かつて自衛官であり、現在予備役であります。
また、祖先は軍人でございました。
国の平和と繁栄を願うのに、右も左もないと思っております。日本人なら当然と思っております。
そんな考えでブログを書かせてもらっています。
自分の人生についても書いております。
今後もお邪魔させて頂きます、色々と勉強させて下さい。
宜しく御願い致します!


http://blogs.yahoo.co.jp/four_roses_brack/19629941.html#21267135

2 ■こちらこそ
勝手にトラックバックさせて頂いたのにもかかわらず、ご丁寧にありがとうございます。

こちらこそ、今後も拝見させてください。


http://ameblo.jp/kuon-amata/

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