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2008年12月 3日 (水)

結果として中途半端

12月1日、空自浜松基地の侵入防止用センサー線が切断されたというニュース が流れました。http://mainichi.jp/select/today/news/20081201k0000e040014000c.html?inb=ff

切断されたのは、断線警報装置と呼ばれる侵入者警戒用のセンサーの電線です。
この線は、非常に細く弱くできており、侵入者が柵を乗り越えて進入しようとした際、引っかかって線が切れることで警報を発します。数ある警戒警報装置の中でももっとも簡単なもので、早い話、電子式の現代版鳴子です。

10116405267
(毎日新聞)

センサーは長さ500mに渡って26カ所も切断されており、基地としては、侵入者の検索など所要の対応処置は採ったでしょうが、常識的に考えれば、どうみてもイタズラか嫌がらせです。

とてもニュースバリューがあるとは思えない下らないニュースです。
それをなぜブログでも取り上げたのかと言うと、ここから自衛隊と警察の関係が 透けて見えてくるからです。

自衛隊と警察は、今でこそ、協同訓練を行うなど連携を深めていますが、従来は 決して仲良くありませんでした。
警察は、旧軍への印象や後藤田正晴を筆頭に自衛隊によるクーデターを本気で警戒していた他、畑を荒らされる形となる治安出動の存在から、防衛庁時代から内局に出向者を出し、自衛隊を監視の対象としてきました。
一方、自衛隊は、内局への警察出向者が気にくわないし、治安出動の訓練を掛け合っても相手にされない、それどころか防災の訓練でもあからさまに自衛隊を遠ざけるような対応をされていました。

関係が好転したのは、北朝鮮のゲリコマによる侵入破壊工作が懸念されるように なった(小説宣戦布告などの影響もあり)他、9.11テロや阪神大震災など、協力しなければ国民の期待に応えきれないと、お互いが認識したからです。

しかし、長らく反目しあっていたものが、一朝一夕に綿密な連携が採れるわけで はありません。
今回のセンサー線の切断は、報じられることで自衛隊になんのメリットもありま せん。むしろ、度胸試しの模倣犯や、ニュースになりたいというような下らない動機の侵入事案を喚起するだけです。
おそらく、基地としては、センサーが発報した時点で警察にも連絡したのでしょうが、状況がわかった時点で、双方とも緊張感を持った対応をしていないはずです。
そこで、「では穏便に」ということにしておけば良かったものを、警察が記者クラブに伝えてしまったのでしょう。
基地としても、こんなものがニュースになるなど思いもよらず、一言言っておく ような配慮ができなかったのでしょう。
今回の事は、連携が良くなって、結果として中途半端だったということなのだろうと想像しています。(以前なら即座に警察に連絡したりはしない)

それにしても、こんな警察だって真剣に捜査するはずのない下らない事件を、ニ ュースとして取り上げる新聞社もよほど暇なのでしょうか。
全国紙4紙の中で、報道価値なしとして取り上げなかったまともな新聞社は、朝 日だけでした。

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基地警備」カテゴリの記事

コメント

1 ■無題
従来は 決して仲良くなかった両組織
今でこそ連携を深めている

可能性としては、下は愉快犯から
上は警備のレスポンスタイムを見るためのテスト、実行は別の基地

そりゃヤル気の人からみれば
自衛隊と警察の仲が悪いほうがやりやすいし
どんなふうに連絡を取ってどういう発表をするのかは知りたい情報です

で、朝日のみが報じていないと
(事前の威力偵察はなかったことにして)
心配のし過ぎではないか、一回だけなら計画的な犯行ではなかったのかもしれない…

警備の仕事は大変だなあ
むしろ何もなかった時のほうが公表しますよ?

2 ■無題
犯人を拘束でも出来ない限り、本当のいろんな可能性があるので、どれだけの対応策を採るかは本当に大変です。

今日みたいな悪天候の日には、飛んできたゴミ袋がセンサーを切るなんてこともありますし、ある意味日々実戦です。


http://ameblo.jp/kuon-amata/

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