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2008年11月 8日 (土)

防衛省ガンダム消滅?

昨年、防衛省が開発している「先進個人装備システム」が防衛省ガンダムとして話題になりました。
開発は継続しているのですが、防衛省ガンダムという名称は消えてしまうようです。
防衛省技術研究本部による研究発表会が今年も実施されますが、そこでは「防衛省ガンダム」の名称は使われないようです。
http://ichigaya.keizai.biz/headline/432/


今年度の技本研究発表会は、11月11日、12日にグランドヒル市ヶ谷で実施されます。行ってみたいですが、残念ながら平日ではとても無理です。

昨年の発表会は、ガンダムと銘打ったため、前年の6倍以上の来場者数を記録し、2日で延べ3200人もが来場、軍事関係の雑誌だけでなく多くのメディアで取り上げられました。


先進個人装備システム(ACIES:Advanced Information Combat Equipment System)は、防衛省ガンダムなどと呼ばれていますが、パワードスーツの類ではなく、日本版ランド・ウォーリアです。
昨年発表されたシステムについては、軍事研究誌本年3月号に詳しく紹介されているので、そちらをご覧下さい。


昨年の発表時に展示されていた物は、フェーズ1と呼ばれる、正に研究試作品でした。今年はフェーズ2の実地検証が可能なモデルが展示されるようです。
どこまで仕上がっているか、興味深いところです。


さて、このACIESですが、私が「日本海クライシス2012」を執筆した後、準拠している事実関係の中で最も状況が変わった点です。小説中では、技本の開発には触れていませんでした。
(もっともまだまだ試作段階なので、2012年に配備されている可能性は低いでしょう。特に空自では)

小説中に、このACIESもどきを登場させましたが、昨年展示されていた物は、ネットワーク機能が盛り込まれている他は、既存品の活用など、ほとんど小説中に登場させたものと良く似ておりで、我ながら少々驚きました。
ただし、銃搭載ビデオカメラについては、小説の方が進んでいたようです。

小説では、非冷却型サーマルイメージャー(熱画像装置)の画像を、眼前に装着したモニターで確認することで、遮蔽物の陰から銃だけを出して射撃が可能な、ランドウォーリアー同様の物を描いていました。

一方、ACIESでは同様の機能があるカメラは可視光カメラでした。ただし、HMDで確認できないものであれば、熱画像装置も準備されていました。


小説でここまでのモノを描いた理由は、実際に既に2年以上前から、COTS品でそれだけの事を可能な製品があったからです。開発担当でもない私がそれを承知していたわけですから、技本の突っ込みは少々甘いと言わざるを得ないと思います。
もちろん、現在でも入手可能です。
http://www.rikei.co.jp/product/ja/404.html


今年発表されるACIESフェーズ2は、どんなものになっているでしょうか。
軍事研究誌だけでなく、銃器関係の雑誌もチェックせねば。

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軍事技術」カテゴリの記事

コメント

今更ながら気が付いたので。
以下の話がフィクションかどうかについては、受け取る人が各々考えてください:D

そもそも技本ではランドウォリアシステムには余り興味がありません。理由としては1)稼働可能時間が短すぎる、2)重すぎる、の2点からです。なのにやってしまった理由があります。具体的には陸さんの尻ぬぐいな訳ですが。米国ですら特殊部隊でしかも短時間のオペレーションにしか適用されていないという状況から考える限り、現状では妥当な評価というところです。人間はひ弱過ぎるのです。

何処とは具体的には言いませんが、とにかくNCWと言う、運用研究を束ねる機関の誰かさんがFさんに絶対に採用させるからと言って(研究開発する機関ではないのに)10億以上金を出させて開発させた事が発端です。それでも、きっちりとプロジェクトマネージメントをして、高い完成度で仕上がっていたのであれば、その独断専行もやむを得なかったとして、ある程度のお目こぼしができたかもしれないのですが、出来たのは超高価なガラクタとしか言いようがないものでした。

当然ながら採用されず、そしてFさんからは開発の実費請求が出ました。まぁ、動いたんですから当然ですね。それで仕方なく、Hさんを頭にしての尻ぬぐい開発が嫌々ながらスタートしたのでした。結局両者(官民)とも担当者は色々あったという話を風の便りで聞いています:D。そもそも運用研究を主務とする某機関は何故か打倒技本を目指しているようで、主務そっちのけで訳の分からない事をする事で有名です:D

。。。そういえば、空さんも海さんもその機関を真似したものを作る動きがありますよね?
真面目な話、先陣を切った某機関の二の舞(幹部人事の吹きだまり)にならないことを祈るのみです。

因みにこっちは本当の話と予め断った上で。
実際の開発には至らなかったものの、当時の某部長の言うガンダムにほんの少しだけ関わった事があります。

どっちかというと強化外骨格に限りなくスケールも能力もそんな感じだった訳ですが、当時のその某部長はガン
ダム=凄いものというイメージしかなかったためか、とにかくガンダムという感じで閉口した事があります。

因みに当初の話では統合型防護服です。耐NBC、耐弾防護服という感じで、それを本気で実用化しようとした
ならばせめて4馬力(リアルすぎる数字ですね:D)くらいの動力でも仕込まないとやってらんないね。って感じで
す。結局は、滅茶苦茶大がかりな開発になりそうなので、内輪でのPTで終わってしまいましたとさ。

それが巡り巡って先進なんとか(という受けとり方が技本では一般的です)=ガンダムになってしまった訳です。

そんな経緯があったんですね。

個人的には非常に興味のある装備なんですが、特殊部隊用の装備なわけで、防勢作戦主体の自衛隊には必然性が薄い装備なのは確かでしょうね。
おまけに、本家アメリカでも重いという理由でキャンセルになっていますし。

仰られるように、「運用研究」で装備品の開発をしてしまうこと自体がおかしいですよね。空海まで真似しようとしているのは初耳でした。
確かに、「運用研究」は部隊でも出来る(大変ですが)ので、専門機関は必要ないと思います。部隊でだって好きな人はいるので、そういう人の自主性に任せるような方向でよいのではないでしょうか。
少なくとも、私は好きでやってました。研究は、大変だからといって、好きでもない人に任せても無駄になるだけです。

「ガンダム」の件は、だとするとパワードスーツ的な方向だった訳ですか。
「え?」って感じですかね。コメントは控えます。
軍事目的は絶対にイヤだと言っておられますが、筑波大の先生でも巻き込まなければ、とても実現できなさそうです。

ところで、もうすぐ技本の防衛技術シンポジウムですね。
HPを見る限り、ACIESはなしですか?
またしても平日なので、行くのはちょっとむずかしそうですので、もうすこしHPで紹介してくれると良いのですが・・・
それにしても技本のHP重すぎです。

まぁ、全身を耐弾及びNBC防護し、かつコンディショニングされた空気を導入するという前提でしたから。そんなのを動力なしで作っちゃった日には窒息するか、熱中症に掛かるか、身動きとれずにいるかのいずれかですし。そんな条件では動力なしではいかんともしがたいでしょう。逆に言えば、それくらいの能力向上を伴わなければ導入する意味がない代物です。

因みにサイバーダインさんのシステムは繊細すぎて駄目ですね。筋電位はノイズ(通信用電波、火薬等の燃焼により発生するEMP等)に非常に弱いですし、何よりモーターは機械的外乱に弱く、引っかかって止まってしまうと駆動電流が無闇に上昇するため、ヒューズが飛ぶか巻き線が焼き切れるかの二者択一になります。特に減速器絡みのトラブルが怖いです。まだ超音波モーターならば良いのですが、いかんせん超音波モーターを使ったリンク機構はプラスチックとかアルミニウムのような超音波ステータが食い込みやすい材料を使用せざるを得なかったり、そもそもステータに用いている圧電セラミックスの耐振に問題があるという感じです。

アメリカでは感圧式のセンサを用いてたり、油圧式(ハイブリッド式)アクチュエータを使用している例があるのはそのせいですね。下肢に限ればバークリーのbleexが実用に一番近いところにいると思います。まだやるべきことがありますけどね。

あー。技本のHPは防衛省と同じで、、、日本以外からのアクセスが尋常じゃないので、、、くらいにしておきます:D

現役の頃には「実現可能性」をずいぶんと言われましたが、防衛省もそんなぶっとんだ研究をすることもあるんですね。
もし出来上がっていたら、核戦争にも勝利できそうです。

福祉用機器では、とても軍事目的には使えないってことですか。
油圧と比べればメンテが楽かなと思ってましたが、モータ式のアクチュエータが少ないのはそういう訳とは知りませんでした。

しかし、パワードスーツのミルスペックが出来るのも遠い将来じゃなさそうですね。

防衛省や技本のHPが重いのは某国のせいですか。
有事にやるのは理解できますが、普段からやってるというのはそれだけ広報効果が高いと認識してるのかな。単なる嫌がらせかもしれませんが。

工場で流体(圧縮空気)を使ったトルクドライバーを採用する例が多いのは正にその理由なんです。エアモーターが止まったとしても動力源は過熱しませんし、圧も上がりません。ただ止まるだけです。それに比して電動機は静止状態ではトルクは∞に向かい、電流も発生トルクに乗じて∞に上がっていきます。実際は電源容量と巻き線抵抗の兼ね合いの範囲での最大の電流が流れるんですけど。そのために出来る限りモーターに大きなトルクを発生させないよう(減速比の大きな)減速器を使うという次第です。同様に電動ドリルドライバにクラッチが入っている理由も最近のドリルドライバにはインパクト型が多いのも電動であるが故とも言えます。

とりあえずは、油圧は配管漏れが心配だし、正確な動作は難しいのだけれども、過負荷にはなりにくい。電動は正確な動作ができるけれどもトラブルが発生した時には容易に過負荷状態に陥りやすい。と、いう感じですね。因みにムーグさん(日本もpatriot絡みで高い金払ってます)は一時期油圧サーボ弁を全て止め、ステッピングモーターによるダイレクトドライブ式に切り替えると通告してきたことがあるのですが、その時は皆パニック(世界的にという意味で)になりましたが、蓋を開けてみたらやはり電動は信頼性に著しく欠くのか、結局は止めるの止めます。徐々に電動の代替品に切り替わりますという姿勢に変わりました。そんな状況を考える限り、ハイエンドもしくは高信頼性ユーズではまだ駄目っぽいですね。個人的にはコマツさんとかキャタピラーさんが推し進めている電動バックホーが商売になるくらいの信頼性を果たして得ることができるのだろうか?と密かに観察し続けています:D。まぁ、いつかはある程度まで流体は駆逐され、電動に置き換わるとは思いますけどね。技術は進歩していくのだから。

そう言われてみれば、現在でもモーターが使用されている部分は、負荷が一定で過大なトルクがかからない場所及び非動作時にも一定負荷がかかっても逆転しないような場所に使われますね。現時点では特性に合わせて使われている感じですか。

でも、仰られるように徐々に発展、変遷して行きそうですね。電動フォークなどは実用化されているわけですから、バックホーもその内できるでしょう。
この辺の技術は、民間先行になるって訳ですね。

電動フォークはハイブリッドシステムですよ?
駆動系はダイレクトドライブではなくトルコンに繋がっていますし、フォークの上下も油圧ポンプ(ギアポンプ)直結です。
個人的には得意・不得意を補ったシステムだと思っています。

でも、キャタピラーさんやコマツさんが今やろうとしているのは、油圧を止めてアームやタレットを減速器付きのDCモー
ター駆動に切り替えることです。足回りは流石に流体でしょうけど。

個人的にはもの凄くリスキーだと感じています。
だからこそ、注目してるんです:)

あれ、そうでしたか。
電動と名乗っているので、てっきり電動だと思ってました。
看板に偽りあり!
倉庫内の使用を考えると電動を作る価値はあると思いますが、まだそこまで行ってないんですね。

リスキーな分、先行すれば市場を取れるという判断をしてるのかもしれませんね。

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