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2008年8月 2日 (土)

空母保有による効果(空母保有論議 その4)

空母保有の効果として、作戦を主導的に展開して敵に対抗措置の実施を強いるということが言われます。しかし、これは米軍のように常に攻勢作戦の実施を前提としている軍隊なればこそです。つまり、敵の策源地を攻撃するという国家意志がなければ成り立ちません。
具体的に書けば、空母に台湾の南を迂回させ、香港周辺など中国南部の基地などを攻撃する事を、日本政府が選択できるかということです。
それが可能ならば、中国は空母艦載機よりも多数の機体を防空のために準備し、CAP及び地上待機させて防空態勢をとり続けざるを得なくなるため、敵戦力の集中を阻害できることになります。
しかし、言わずもがなですが、近い将来において日本政府が取り得る選択肢の中に、そんなオプションはありません。

そうなると、空母を保有することの効果は、適当な位置に遊弋し、作戦空域における航空優勢確保のため、艦載機を上げることになります。
この場合、近い将来に作戦空域となる可能性のある場所は、尖閣諸島周辺か日中中間線付近以外には考えにくいため、空母は先島近海か、先島北方海域に位置することになります。

すると、自ずと先島にある下地島・宮古島空港を陸上基地として利用することとコストパフォーマンスの比較をせざるを得ません。
結果は、(空母保有論議 その2)で述べた通りです。

空母は、アメリカのように「攻撃は最大の防御」を良しとする軍隊では非常に効果的です。
日本も、今後は敵の策源地攻撃を行うようになるかもしれません。しかし、尖閣などの問題では、中国が先島や沖縄を攻撃をする事態にでもならなければ、とても中国本土を攻撃するようなことはできないでしょう。専守防衛を是とするわけでもないとしても、それほど攻勢的な作戦を先制して行うことは政治的に困難です。
一方、中国としても、住民のいる先島を攻撃することは、空母を攻撃することよりもハードルが高いものとなるはずです。
やはり、中国、あるいは台湾との間で発生する離島を巡る争いの場合は、その上空で行われる小競り合いレベルで、質の優位が結果に強く反映される戦闘になる可能性が高いものと思われます。

またアメリカも、今後はパワープロジェクション能力に占める空母の比率を下げるでしょう。
アメリカは、湾岸戦闘以降、アフガンやイラクなどでの作戦において、Bシリーズ(B2、B1、B52)の爆撃機が、非常に高い戦果を上げていることから、爆撃機の大幅な増強を予定しています。B2の後継となるLRSSの配備は、大幅に前倒しされ、2018年の予定になりました。
精密誘導兵器の能力向上と、アビオニクスやステルスによる高い侵攻能力から、例え地球の裏側であっても、空母を使用する事なく攻撃が可能となっているのです。
LRSSは、どのような機体になるかは決まっておりませんが、現在のBシリーズ3機種よりも強力な打撃力となることは間違いないでしょう。

自衛隊も、攻勢作戦に使用するという目的で空母保有を検討するのならば、同じコストで爆撃機を整備した方が、より高い効果を期待できるようになって来ています。

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