無人機のみの戦闘航空団出現
F-104が最後の有人戦闘機と言われた時から久しいですが、遂に無人航空機(UAV)による戦闘航空団が出来るそうです。
UAVに関して、自衛隊は諸外国からすると遅れた状態ですので、当然自衛隊の話ではなく、米空軍です。
現在F-16とMQ-9リーパーを運用している第174戦闘航空団(174th Fighter Wing)が、MQ-9のみの航空団に改変されます。
174th Fighter Wingのホームページを見ると、現在F-16戦闘機を使用して参加しているイラクの自由作戦からの帰還後、UAVのみによる航空団に改編される予定のようです。
http://www.174fw.ang.af.mil/
MQ-9リーパーは、偵察機であるRQ-9プレデターBの攻撃機版でジェネラル・アトミックスが製造しています。
フル武装状態でも14時間の滞空性能があり、GBU-12レーザー誘導爆弾やAGM-114ヘルファイア対地ミサイルが搭載出来る他、対空ミサイルのAIM-92スティンガーとGBU-38JDAMの搭載も可能になる予定です。
Copyright (c) USAF
写真を見れば一目瞭然ですが、対空ミサイルを搭載したとしても、とても戦闘機として使えるようなUAVではありません。
絶対的な航空優勢が得られた空域で使用され、監視空域の上空に長時間滞空し、捜索を行いつつ、標的が現れた場合に攻撃する任務を負います。イラクやアフガンでのテロリストや武装集団に対する攻撃用ということです。スティンガーも、ほぼ対ヘリ用と考えて良いでしょう。
使用される条件や目的が限られるため、自衛隊が追随すべきものではありませんが、トレンドの一つとして認識しておくべきでしょう。
ただし、米軍でさえ、米海軍が開発中のUAV、X-47UCASの開発計画が、パイロットの反対を受けて頓挫しそうな状況です。自衛隊であればなおのこと強烈な反対が起きることは確実で、偵察目的以外はUAV導入などどうなるものやら・・・
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