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2008年7月 5日 (土)

自衛隊内における戦車無用論

前回のブログで、戦車無用論とは何かという点と、私見について書きました。
今回は、自衛隊の中で戦車無用論がどの程度勢力を持っているかについて書いてみます。
まず、最もかかわりのある陸自ですが、私が見てきた限り、陸自においても既に戦車無用論はタブーではありません。
雑談レベルならば、機甲科の人間がいても話されることがあります。
その方向性は、私の考えとほぼ同じで、陸上戦力としての戦車は認めているものの、果たして日本の国防に役立つ場面がどの程度あるのか疑問とするものです。
大規模な機甲戦力による衝突よりも、市街地内でのテロ、ゲリコマ対処の蓋然性の方が高いことから、世界的にもストライカーなど装輪戦闘車が脚光を浴びています。
日本でも機動戦闘車や近接戦闘車など将来装輪戦闘車の開発が進められていますが、その背景には戦車無用論が少なからずあります。
(もっとも、議論はされながらしっかりTK-Xが開発されるなど、日本は思想を切り替えることが非常に下手です。これは別の機会に書きたいと思っていますが、自衛隊が持っている組織的弊害の一つでしょう。)
また、方面隊毎に雰囲気も違うようです。多くの機甲科を抱える北方では、あまり表立って語られることは少ないですが、離島における対処などに軸足を移す西方では、図上訓練などでも機甲の出番があまりないことから、戦車に対する風当たりは強いようです。
次に海自ですが、残念ながら海自についてはそこまで承知していませんので、パスします。
で、最後に空自ですが、基本的に空自では、他幕(陸自、海自)のことが話題になることは少ないのです。
なぜなら、大規模な戦闘が発生する場合、最初に戦闘になるのは空自だという、自負も含んだ認識があります。
言い換えると、特に陸自は、空自が壊滅してからしか出番がなく、空自として助けてもらう部分はほとんどないと認識していると言えます。
(この点について、空自の認識が危険であることは「日本海クライシス2012」の中で指摘しています。)
大規模な戦闘では、たしかにそう言った可能性は高いでしょう。空自が壊滅し、敵がSu-25などの攻撃機で戦車狩りをする状況になれば、90式であっても射撃訓練の標的と化すしかありません。
そのため、大きな声では言わないものの、空自内では戦車に限らず、機甲、特科などは無用の長物の見る雰囲気が強かったと思います。
空自としては、(陸自の本格的活躍は航空自衛隊が壊滅した後なのだから)戦力の発揮基盤である基地をゲリコマなどから守って欲しいという希望があります。
その時にも、防御力は魅力であるものの、コラテラル・ダメージを考慮すると、とても戦車などは使えません。
この場合では、近接戦闘車クラスが最も使い易い車両になるため、戦車よりも装輪戦闘車が開発されることが望まれる所です。

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