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2008年6月21日 (土)

自衛隊の行動任務についての法的根拠

これも先週の法律関係です。

自衛隊の行動が法的根拠が与えられていないのではないか?

そして自衛隊の行動について訴訟を起こす人がいるのではないか?

という質問がありました。


次の通り回答してます。

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自衛隊の行動に関する法的根拠は、 自衛隊法として存在しています。
ただし、なんらかの「出動」が発令されている必要があります。

平成15年までは、根拠としての自衛隊法は存在していたものの、 実際の行動時に当然問題となる土地の収用などについて、規定がされていなかったため、 「有事法制がない」という表現がされていました。
(平成15年の武力攻撃事態対処の自衛隊法の改正は、実際に実行するには煩雑過ぎ、法律としては不十分との論議があります)
法律を読みたい方はココ
http://www.mod.go.jp/j/yujihousei/index.htm

防衛出動が発令されていれば、「敵」に対する戦闘行為とそれによる「殺人」は、普通の法的解釈としては、正当行為として、違法性が阻却されます。
つまり罪には問われないということです。
(手術を行う医師が傷害罪に問われないことと同じ理屈です)
ただし、個々の状況については、正当行為の範囲を逸脱していないかという点において、誰かが自衛隊を告発することは可能ですし、逸脱していれば、罪に問われる可能性はあります。
具体的には、敵か否かの確認を怠り、あやまって一般の国民を殺害した場合などは、過失致死などの罪に問われる可能性があります。
実際に有罪となるか否かは、その時の司法判断次第でしょう。

政府の意思決定が遅れており、「敵」として認定はさてれない場合、つまり防衛出動が出されていない場合はどう判断されるか、ということになると思いますが、
この場合、「自衛隊法」も「行政法」の一種であり、行政組織の行動に法的根拠を与えるものであるため、出動が出されていない状況で、「行動」すれば、それは違法行為になります。

余談ですが、「政府の意思決定が間に合わない可能性がある」と考えられているケースに、弾道ミサイルによる攻撃が考えられています。
そのため、「弾道ミサイル等に対する破壊措置」として自衛隊法82条2項の3において、あらかじめ、弾道ミサイル等に対する破壊措置を命じておくことが出来ると規定されています。
もっとも、実際には、他にも間に合わない可能性のあるケースは、いくらでもあるでしょう。

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