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2008年6月29日 (日)

対空機関砲の有効性

「自衛隊が、1980年代になってもM42などの対空機関砲を装備していたことに対して、当時のソ連と戦闘になった場合に、果たして「対空兵器」として役に立ったのか?」という質問が出ていました。
これに対して、名なしさんによる
>たとえ低性能なAAAでもそれが存在すれば無視する事は出来ません、M42の>40mmなら一発当たれば落とされます、
>制圧しなければ自由な行動は出来ません、存在するだけで攻撃時間・攻撃方>法が制約されます。
>いなければ部隊全体がそれこそ一方的に惨殺されます。
という、的を得た回答がされていたのですが、質問者から、「無いよりマシ」というもので、ミサイルでアウトレンジされてしまい、交戦する機会さえないのでは、との疑問が再度提示されていたため、次のように回答しておきました。

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無いよりマシなんて、とんでもありません。
他の方の回答に書かれているとおり、存在するだけでも非常に価値があります。

40mmクラスの砲なら、5km以上先でも十分な集弾性があります。
高速に移動する航空機を狙うためには、適当な見こし角をとらなければ命中しないため、有効射程と言われる範囲は狭くなりますが、実際にはもっと広い範囲に脅威を与えることができます。
極端な例を書くと、ホバリングしているヘリと5kmの距離で打ち合った場合、撃ちっ放し能力のあるミサイルでなければ、破壊されるのはヘリの方になります。
(もっとも、回避を優先すれば、射弾を見てから回避することも可能)

出典を忘れてしまって申し訳有りませんが、2次大戦以後、事故を除いた戦闘で撃墜された航空機の50%以上がAAAによるものだったはずです。
AAAについでSAM、航空機の順でした。
これは、相手が十分な防空能力を保持している間は、攻撃が行われること自体が稀だからです。
逆に言えば、仰られるとおり、スタンドオフ攻撃で防空戦力をつぶしてから、本格的な攻撃が行われるということになります。
しかしSAMと異なり、AAAは航空機と比べると、配備も維持も極端に安価です。
高価なPGM兵器で、M42など低性能なAAAをちまちま攻撃することは、より重要な目標を攻撃する機会の損失にもなるため、最も高度なPGMによるスタンドオフ攻撃の能力を保持する現在の米軍でも必ずしも行いません。
そのつもりも無いことは、2020年を超えてもA-10を運用する予定になっていることでもわかります。

湾岸戦争でも、PGMスタンドオフ攻撃は一部に留まっていますので、1980年代のソ連軍相手では、それなりに成果をあげられたでしょう。

ECMなどによるソフトキルが難しいこともあり、攻撃機パイロットにとって最も恐怖心を与える兵器がAAAだそうです。

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光学FCSがあればECMにも強く、個人的には非常に好きな兵器なんですが、残念ながら、やっぱり現代戦には通用しないのでは、という疑問があるみたいですね。
余談ですが、アニメの押井守監督も、AAA(トリプルエーと読む)好きだそうです。
いわゆる反戦の傾向が強い宮崎駿監督も、それらしい描写をしています。
絵的に映えるだけじゃないんですが、ミサイル万能主義の影響でしょうか?

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