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2017年10月15日 (日)

近くはないが、近づいた北朝鮮攻撃

先日、THE PAGEにて、「ミサイル発射で挑発合戦、アメリカの北朝鮮攻撃は近いのか?」にて、挑発を続ける北朝鮮と米国の戦端が開かれる可能性について書かせて頂きました。

論旨は、まだまだ可能性は低いというものでしたが、先週になって、少し先端が近づいたと考えるべきニュースが入ってきました。

マティス国防長官、陸軍将兵に「大統領の軍事的選択に備えよ」「将来は誰も分からない…」」(産経20171010)

このニュースで重要な点は、このマティス長官の発言が、一般の方向けの発言ではなく、”陸軍の”軍人に向けられて、準備を行えと言ったものだったことです。
陸軍軍人に向けて準備を行えという言葉は、国防長官が地上戦の実施を考えているという意味に他なりません。

上記、THE PAGEの記事において、実際に衝突が起きる可能性が低いと分析した理由は、北朝鮮が既に無視し得ない核・ミサイル能力を持ち、空爆だけではその能力を除去することが不可能であることが、本質的な理由です。
そのため、アメリカは、軍事的な攻撃を実施しないか、イラクにおいて実施したような地上戦まで含めて戦うのか、言わばゼロか百しか選択の余地がないためです。

斬首戦術という特殊なオプションもありますが、失敗した場合は、空爆以上に、リスクの大きな作戦となるため、私は実施可能とは思いません。
パキスタンの政府から公的に保護されていた訳では無いビンラディンの襲撃作戦でさえ、ヘリの事故により失敗の可能性もあった程です。
北朝鮮軍が厳重に警護する金正恩の首を、そう簡単に取れるとは思えません。

ただし、日本語のニュースは、ニュアンスまで正確に報じていないケースが多いため、マティス長官が、実際にはどのように発言したか調べて見ました。

前後関係を含めて、比較的まとめて発言が載っていたのはこちらです。
Mattis urges military 'to be ready' with options on North Korea

"Right now it is a diplomatically led, economic sanctions-buttressed effort to try to turn North Korea off this path,” Mattis said following a speech at the annual convention of the Association of the United States Army in Washington.

“Now, what does the future hold? Neither you nor I can say, so there’s one thing the U.S. Army can do, and that is we have got to be ready to ensure that we have military options that our president can employ if needed.”


マティス長官が、あくまで”We”としか言っていなかったのであれば、それは国防長官として米軍が大統領の決断に準備するとしか言っていないことになります。
陸軍軍人を目の前にして発言したという点では注目に値しますが、必ずしも地上戦を意識した発言とみることは困難です。

上記原文を見ると、主語は"We"などであり、陸軍軍人に対して、”You”が準備せよとは言っていません。

しかし、このフレーズは重要です。
”there’s one thing the U.S. Army can do”

これは、陸軍として行うべき作戦が、マティス長官の考えの中にあると解すべきでしょう。
つまり、地上戦は、まだトランプ大統領の意思にはなっていないが、国防長官として準備が必要であるとの認識になっているのです。

当然、地上戦となれば、物理的な準備は非常に大変で、まだまだ時間が必要です。
その上、関わらざるを得ない日韓、および北朝鮮側に立って参戦しかねない中露とも政治的な調整をせざるを得ないため、まだ決して軍事攻撃の可能性は高くありません。

しかし、一歩近づいたことは事実でしょう。

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